口腔機能低下症について
口腔機能低下症とは、歯だけでなく、口の周りの筋肉や舌、唇、唾液の分泌など、口の中と口の周囲の働きが悪くなった状態のことをいいます。
この状態を放置しておくと、食べる、飲むといった動作が不自由になり、栄養が十分に摂れなくなり、健康面で悪影響が出ます。全身の筋肉が痩せ細り、最悪の場合は寝たきりの状態になる可能性もあります。
以下に口腔機能低下症の簡易チェックを記載しました。ぜひご確認ください。
口腔機能低下症の簡易チェック表
- •硬いものが食べにくい
- •口が渇く
- •よくむせる
- •以前より食事に時間がかかる
- •食べ物や飲み物をよくこぼす
- •滑舌が悪くなった
- •薬や物が飲み込みにくくなった
- •口の中が汚れやすくなった
上記8項目の中で、3つ以上当てはまれば口腔機能低下症の疑いがあります。
口腔機能低下症の原因には、以下の4つが挙げられます。
- ① 加齢
- ② 虫歯や歯周病
- ③ 義歯不適合
- ④ 全身疾患
それぞれ詳しく解説します。
加齢
いわゆる「老化」が原因の場合です。
年齢を重ねるにつれて全身の機能が衰えるとともに口の働きも衰え、口の中の感覚や咀嚼力、飲み込む力、唾液の分泌などが徐々に低下していきます。
虫歯や歯周病
虫歯や歯周病があると、しみや痛みを感じたりします。また、ふだん以上に口の中が汚れやすくなり、最悪の場合は歯を失います。
歯を失うことで、今までより物が噛みづらくなったり、硬いものが歯茎に当たって痛みを感じたりして、徐々に硬いものを食べる機会が減るでしょう。その結果、食事が偏った食生活となり、口の機能が衰えることで、全身の衰えにもつながっていきます。
義歯不適合
義歯不適合とは、入れ歯が合っていない状態のことです。
歯茎の上に入れ歯をつけているので、入れ歯が合っていないと歯茎が痛んで腫れたり、傷ついて硬いものが食べられなくなり、偏った食事になります。
その結果、口の機能が衰え、全身の衰えにつながります。
全身疾患
全身のさまざまな病気が原因で、口の中の機能が衰える場合があります。
病気だけでなく、薬の副作用や栄養が取りづらい状態など、複合的に関与する可能性もあります。
気になる方はご相談ください!